腹痛
腹痛の原因
腹痛の原因は多岐にわたります。全年齢にわたって、便秘や胃腸炎は頻度が多いですが、年齢ごとに見逃してはいけない病気があります。
乳児期~幼児期
腸重積に最も注意が必要です。腸重積は腸の一部が互いにめりこんでしまう病気で、典型的には腹痛、嘔吐、血便が特徴になってきます。一方、初期はこれら3つとも揃わないことも多く、ただ嘔吐して顔色が悪いだけのこともあります。怪しければ超音波検査で診断されます。
幼児期~学童期
虫垂炎(盲腸)に注意が必要です。発熱や嘔吐、食欲低下を伴うことが多く、はじめはおなか全体の痛みや食欲低下から始まり、徐々に右下腹部の痛みに変わることがあります。抗生剤の点滴や手術が必要になります。
IgA血管炎も頻度が高いです。特徴としては、発熱を伴わない腹痛や嘔吐に加え、足の痛みや紫斑という足の紫のポツポツが出ることが多いです。お腹の症状が強い場合は入院が必要なこともあります。
他にも
学童期後半~思春期
虫垂炎に加え、女の子では卵巣茎捻転が一番怖い病気です。これは卵巣がねじれて血が通わなくなり、突然の下腹部の強い痛みが特徴です。すぐに手術が必要な病気なので、疑わしい場合は大きな病院を紹介します。
急な腹痛ではありませんが、長引く腹痛の原因としては、過敏性腸症候群が多いです。これはストレスや生活リズムに関連して腹痛や便秘、下痢などの症状をきたす病気です。また、稀ですがクローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患を小児期に発症することもあり、腹痛・下痢・血便・発熱などが続く場合は専門的な検査や治療が必要になります。
ご家庭でのケア
胃腸炎や盲腸などの腸の病気の時は、お腹を休ませてあげることが重要です。すなわち水分摂取を中心にして、食事は無理に取らないようにしましょう。お腹が空いている場合は、うどんや白米、フルーツなどの炭水化物は試しても良いですが、それらでも悪化するようなら水分だけにして食べること自体お休みしましょう。詳しい食事については嘔吐のページをご覧下さい。
また、腹痛の訴えが強いときは痛み止めを飲んだり、腹部を温めることも有効です。
受診の目安
すぐに受診したほうが良い場合
・強い腹痛を訴える
・右下腹部の痛み
・思春期女子の突然始まる下腹部の強い痛み
・血便を伴う
・顔色が悪い、反応が乏しい
様子を見つつ受診したほうが良い場合
・腹痛が1週間以上長引いている
・食欲がなく、体重が減っている
